早いもので、今年も年の瀬を迎える時期になりましたね。数ある年末年始の定番でも、とりわけ新年に向けてポジティブな気持ちにさせてくれるのは「お笑い番組」という方も多いのではないでしょうか。
年末にはM-1グランプリの決勝戦、そして最近優勝者が決定した女芸人No.1決定戦THE W 2022をはじめ、様々なお笑い番組が、年末年始の浮足立つ雰囲気をさらにワクワクさせてくれます。
M-1グランプリやTHE Wの他に、毎年行われているお笑い賞レースがあることをご存知ですか?実にたくさんの笑いコンテストが、シーズン問わず開催されているのです。
いくつ知ってる?毎年恒例のお笑い賞レース
あなたは毎年欠かさず見ていますか?恒例のお笑い賞レースを改めて振り返ってみましょう!
【M-1グランプリ】人生が180度変わる!?漫才の最高峰
毎年恒例の審査員・松本人志さんはM-1グランプリをこう語ります。
M-1で芸人があれほど緊張している理由は、M-1で人生が180度変わるから。生まれ変わったように、何もかもが変わる。たった1日で。
2001年に始まり、紆余曲折ありながらも現代まで伝統のお笑いコンテストとして名を連ねてきているM-1グランプリ。「とにかくおもしろい漫才」という、極限までシンプルにした審査基準で、日本一のお笑い芸人が決まります。M-1グランプリ2022では、今をときめく実力派漫才師9組がファイナリストに残り、1組の敗者復活枠に乗り込んでくる強運コンビを待ちます。
【キングオブコント】漫才だけじゃない!演技派コント師が大集結
M-1グランプリに続き、2008年にスタートしたのが「コントの王者」を決める賞レース・キングオブコント。
毎年開催は9月~10月ということで、この時期にキングオブコントで熱い戦いを見て、年末のM-1グランプリやTHE Wに向けて熱が高まる視聴者も多いのではないでしょうか。その審査方法は番組開始から形を変え続け、かつては芸人同士で採点しあう方式でしたが、2015年以降は松本人志さんに加え、コントを知り尽くした中堅芸人が審査員となり厳しい目で評価される、厳粛な空気となりました。
【R-1グランプリ】ピン芸人の底力を見せつける!
コンビかそれ以上の人数での出場が必要なM-1グランプリに対し、「一人芸だっておもしろい芸人はいる」という考えのもと、2002年に始まったのが「落語」の頭文字Rをとった「R-1グランプリ」。
初年度は座布団の上で漫談をする、まさに落語スタイルを採用していましたが、翌年からはフリースタイルに。モノマネや1人コントなど、様々なネタを抱えてピン芸人たちが集っています。昨今では、優勝経験者が審査員を務めるという審査方法も見どころになっていますよ。
【THE W】女による女のための異種格闘技戦!
出場資格は「女性であること」。ネタの条件や芸歴、芸種に縛りはなく、プロアマ問わず参戦できるまさに異種格闘技戦といわれている、新たなお笑いコンテスト「THE W」。
2017年にスタートしたばかりで歴史は浅いものの、すっかり師走の風物詩の1つとなりましたね。THE WのWは、Woman(女性)とWarai(笑い)それぞれの頭文字を意味します。日本一おもしろい女性芸人を決める、まさに女の戦場です。性別という基準で大会を設けることには批判もあったそうですが、M-1グランプリのファイナリストに残ったことのある女芸人は過去2組のみ。まだまだ女性にとって活躍の場が少ない現代、THE Wという新たな戦場で堂々と体を張る女性芸人の姿を見られる貴重なコンテストなのです。
【ABCお笑いグランプリ】大阪が誇る伝統お笑いコンテスト
2011年まで成人の日に行われていたABCお笑い新人グランプリの後継番組としてスタートしたコンテストです。年明けに開催されていましたが、M-1グランプリが休止期間を経て復活したことで、開催時期が重複しないようにと夏に行われるようになりました。
お笑いの首都と言われる大阪が誇る、若手お笑い芸人の登竜門として知られていますね。ネタの条件はなく、漫才やコントをはじめモノマネや歌ネタなど、あらゆる芸が大集結する伝統の賞レースです。
【NHK上方漫才コンテスト】お笑い界の伝統行事
1971年から毎年開催されている若手漫才師のための演芸コンクール。芸種に条件はなく、有望な若手芸人を発掘し育成することを目的としたコンテストです。優勝者は「最優秀賞」、準優勝者は「優秀賞」という呼称が他の賞レースと違うところにも、伝統を感じますね。
お笑い賞レースで時代のトレンドも分かる
毎年恒例のお笑い賞レースでは、同じ人が別の大会で優勝を重ねたり、同じ大会で連続優勝を成し遂げたりするケースも少なくありません。優勝者の名前の裏には、時代の動きも自然と見えているのですね。
たとえば、今年は天才ピアニストが「NHK上方漫才コンテスト」と「THE W」の両方で優勝を飾っています。天才ピアニストの2人は、お笑いをやってはいたものの賞レースで優勝するというイメージは湧いておらず、意欲的ではなかったのだそう。ところが、2017年に始まった女性だけのお笑い賞レース「THE W」に出場したことで突如「優勝」という二文字が見えてくるようになったのだとか。それが着火剤となり、今回念願のTHE Wだけでなく、NHK上方漫才コンテストでの女性コンビの優勝という、実に36年ぶりの快挙を成し遂げることに。女性の活躍が目覚ましい時代背景を象徴する結果を見せつけたのです。
まとめ
季節を問わず、お笑いコンテストは様々な場所で行われています。お笑い芸人というのは、たった数年で芽が出るものではありませんよね。
結成10年以内という条件が定められているコンテストも多い中、夢に向かって全力で笑いを獲りに行く芸人さんの姿は多くの人に勇気を希望を与えます。今後も芸人のみなさんのご活躍をお祈りしています!