『多様性』という言葉のもと、『性の多様化』といった側面もいろいろな場面でクローズアップされるようになってきました。芸能界も例にもれず、ジェンダーレス・LGBTQIA+など勇気をもって公言されている方が増えましたね。世界的に性的マイノリティへの理解は深まっていますが、残念ながら日本はまだまだ理解が遅れていると言われており、もっと自由に自分を表現して生きていきたいと訴える方も多くいます。
今回は、性的マイノリティを抱えながらも自分らしく輝いていこうと努力されている方々にぜひ知っておいて欲しいことをまとめました。
女性ホルモンを注入するってどういうこと?
最近ジェンダーレスを公表したりゅうちぇるさんや氷川きよしさんなどの有名人が、いつの間にやら肌すべすべ・髪ツヤツヤ・身体つきも女性らしくなって『驚いた』というコメントをよく目にします。自分らしく輝いていきたいと、一般人では想像もつかないような努力をされているのだと思います。
ジェンダー・マイノリティーの方々にはいろいろな考え・選択があると思いますが、中には外科的手術やホルモン治療などで強く女性化を望む方もいます。現在は様々な医療機関で医師と相談しながら、女性ホルモンの治療(注入・投与)を選択する方が増えてきました。
女性ホルモン治療をしている?有名人~りゅうちぇる~
りゅうちぇるさんも女性ホルモンを注入していたのでは?と言われています。
2023年5月に胸元が大きく開いたトップスにミニスカを合わせたセクシーな姿を投稿しましたよね。「谷間のホクロ…色気凄い」「谷間に目がいく」と驚きの声が上がりました。りゅうちぇるさんは「最近、お胸のこととか結構言われるんですけど…」と切り出し、「痛いのは苦手なのでそういうことはできないんですけど…ご想像にお任せします」と話していました。
女性ホルモン治療をしている?有名人~氷川きよし~
氷川きよしさんも女性ホルモンを注入しているのでは?と騒がれている一人です。
2019年に雑誌のインタビューにて自ら「ジェンダーレス」であることをカミングアウトしました。残念ながら2022年12月31日をもって無期限の活動休止が発表されましたが、どんどん美しく変化していく氷川さんの姿に魅せられた方も多いでしょう。
「活動休止中は海外に行き、新しい音楽とも触れたい」と語っていたことから、永く交際していると噂される、氷川きよし 彼氏と思われる松村雄基さんと海外旅行へ飛び立つのかもしれませんね!
女性ホルモン治療をしている有名人~杉本陣~
若い世代に「男の娘」として有名なYouTuber杉本陣さんは、2023年2月頃より女性ホルモン注射を打ち始めたそうです。
それまでは「心は女の子」と公言しながらも、実際に女性として生きていくかという問題には真剣に悩んでいたとのこと。今年に入ってから「将来おじいちゃんになるか、おばあちゃんになるか想像した時に、私はおばあちゃんになりたいと思った。」と覚悟を決めたそう。
ジェンダー・マイノリティーの方たちにとって「性」の問題は本当に複雑なのだなと思います。
女性ホルモン治療をしている有名人~KABAちゃん~
実姉が乳がんを患い、「後悔しない生き方をしなさい」と言われて背中を押されたと言う振付師のKABAちゃん。女性ホルモン治療だけでなく、性別適合手術を受け、戸籍の性別も男性から女性へ変更しました。
日本では戸籍の性別変更に細かい条件があり、大金をかけて、命がけで外科的手術を受けなければならない現状があります。何のための法律なのか、人間が幸福に生きていくための法律ではないのかと疑問を感じますよね!
女性ホルモン治療をしている有名人~カルーセル麻紀~
芸能界のおねえタレントとしての先駆者であり、功労者であると思います。「日本人として初めて性別適合手術を受けた人」「戸籍を男性から女性にしたパイオニア」として称されています。
カルーセル麻紀さんが性別適合手術を受けた1970年代はジェンダー・マイノリティーの方たちへの差別や偏見が根強く、マスコミや世間一般からの誹謗中傷は相当酷いものだったと聞きます。そんな偏見の嵐に耐え、後輩のためにと必死に道を切り開いてくれたカルーセル麻紀さんを慕う芸能人は、おねえタレントの後輩だけでなく、老若男女問わずたくさんいるんですよ!
女性ホルモンを注入後の注意
先駆者であるカルーセル麻紀さんも注意を呼び掛けているのですが、女性ホルモン投与には、リスク(デメリット)も存在します。
男性に女性ホルモンを投与すると女性のようなすべすべした肌になったり、ひげや体毛が薄くなったり、胸がふくらんできたりして、ずっと身体に違和感を抱いてきた方にとって、夢のような出来事(メリット)などがあります。
しかし、経験者の方が「命がけ」とおっしゃるように現在の医療では、まだまだ副作用などのリスクもかなり大きいと言われています。
- 筋力低下
- 性欲減退、生殖機能の喪失
- 乳頭の過敏症、乳輪色素沈着、乳がん
- 頭痛、めまい
- 肝機能障害、貧血
- 深部静脈血栓症、心不全、心筋梗塞、脳梗塞
- 認知機能の低下
- 鬱傾向
カルーセル麻紀さんご自身も「女性ホルモンの副作用がきつかった」と2023年7月15日の集英社オンラインの記事の中で語っています。また、女性ホルモンの投与で鬱っぽくなってしまった後輩や性別適合手術を受けて心のバランスを崩し、自死を選んでしまった方たちをたくさん見てきたそうです。簡単なことでは無いのだと心に刺さりました。
まとめ
明るく、様々な人に愛されていたりゅうちぇるさんが2023年7月、急逝されました。
「何もないのに涙が出てくるとか…」と最近の様子を語っていたりゅうちぇるさん。
女性ホルモン投与の副作用の影響もあったのではないかと言われています。
急激なホルモンバランスの変化と心の負担がタイミング悪くのしかかってしまったのではないかと思います。医師の指導のもと、慎重に進めていらっしゃったとは思いますが、本当にいろんなことが重なってしまったのでしょうね…。
七夕には「世の中が愛で溢れますように」と願う、本当に優しくてステキな方でした。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
女性ホルモンの投与を検討されていらっしゃる方には、デメリットもしっかり把握し、どうか周りの方々も温かな配慮・サポートをしていただきたいと思います。
また、世間一般の方々にもジェンダー・マイノリティーの方々の苦悩や思いを感じていただきたいと切に願います!