『国宝』映画のロケ地をエピソードと一緒に紹介!あらすじについても

今シーズン最大のヒット作となった「国宝」。君の名は 湖 どこと話題になったように、「国宝」も映画ロケ地が気になるという声が多くあがっています。本記事では「国宝」の映画ロケ地をエピソードと一緒に紹介します。
併せてあらすじも紹介しますので最後までご覧ください。
『国宝』映画のロケ地をエピソードと一緒に紹介!
「国宝」映画は、重厚な物語と映像美を支えるロケ地が大きな魅力ということで、まずは、「国宝」映画のロケ地をエピソードと一緒に紹介します。
出石永楽館
出石永楽館は、喜久雄が地方巡業の一座として初めて本格的な芝居小屋に立つ場面で使用されました。満席の客席と近い距離感の舞台に、喜久雄が緊張を隠せず立ち尽くす様子が印象的です。
木造の花道や舞台装置がそのまま映し出され、役者と観客が一体となる歌舞伎小屋特有の空気がリアルに伝わってきます。この場面は、喜久雄が「芸で生きる覚悟」を固める重要な転機として描かれました。
南座
京都・南座は、喜久雄と俊介が中央の大舞台で並び立つ場面に使われました。由緒ある劇場の正面や舞台裏が映し出され、2人が背負う期待と重圧が強調されています。満員の観客を前にした本番直前、無言で呼吸を整える2人の姿が印象的で、南座という場所そのものが「一流の証」として機能しました。
芸の世界の厳しさと華やかさが凝縮された象徴的なシーンです。
びわ湖大津館
びわ湖大津館は、喜久雄が舞台を離れ、ひとり静かな時間を過ごす場面で登場します。湖を望む洋館のテラスで、これまでの成功や葛藤を振り返り、今後の生き方に思いを巡らせる描写が印象的です。
華やかな舞台とは対照的な落ち着いた空間が、喜久雄の内面の揺れを際立たせました。物語の中盤で感情を整える、重要な「間」のシーンとなっています。
玉手橋
大阪にある玉手橋は、喜久雄と俊介が並んで歩きながら言葉少なに本音をぶつけ合う場面で使用されました。レトロな橋の風景や、2人の関係が少しずつ変化していく様子を象徴しています。
互いを意識しながらも歩調がずれていく描写は、その後の対立や距離感を予感させる重要なシーンです。橋というロケーションが、関係性の「分岐点」を巧みに表現しており、視覚的にも心理的にも2人の微妙な緊張感を映し出しました。
今宮神社
今宮神社では、喜久雄が舞台成功を願い、1人で参拝する場面が撮影されました。賑やかな劇場とは対照的に、静寂に包まれた境内で手を合わせる姿が印象的です。芸の世界で生きる覚悟と不安が交錯する中、神前で心を整える様子が丁寧に描かれています。
華やかな成功の裏にある、役者の孤独を象徴するシーンとなり、観る者に静かな緊張感を伝えました。また、参道の境内の細部まで映し込むことで、物語のリアリティと日本文化の深みも感じさせます。
グランドサロン十三
グランドサロン十三は、喜久雄が舞台とは異なる大人の世界に足を踏み入れる場面で使用されました。ネオンに照らされた店内で交わされる会話や視線が、芸とは別の欲望や誘惑を感じさせました。
このシーンでは、喜久雄が評価や名声に翻弄されていく兆しが描かれ、物語に陰影を与えています。きらびやかな空間が、彼の心の揺らぎや迷いを視覚的に際立たせる効果も生んでおり、同時に大人の世界の誘惑と危うさを象徴しています。
先斗町歌舞練場
先斗町歌舞練場は、喜久雄や俊介たちが稽古に励む場面で登場します。観客のいない静かな舞台で、繰り返される所作や台詞の練習が丁寧に描かれ、芸の積み重ねの重さが伝わってきました。
華やかな本番とは異なり、地道な努力こそが国宝級の芸を支えていることを象徴する重要なロケーションで、役者たちの真剣な姿勢と情熱がよりリアルに感じられるシーンとなっています。
また、稽古場の細やかな音や空気感が映像に繊細に反映され、臨場感を高めていました。
ホテルいとう屋上
ほてるいとうの屋上は、喜久雄が夜景を見下ろしながら一人佇む場面で使用されました。高い場所から街を見下ろす構図が、成功者としての立場と心の孤独を対比的に表現しています。
誰にも見せない本音が滲むこの場面は、喜久雄の人間性を深く掘り下げる印象的なシーンです。また、夜景の美しさと静けさが彼の内面の葛藤や未来への決意を象徴しており、観る者に彼の孤独と覚悟を余韻として強く印象づけました。
安戸文化住宅
安戸文化住宅は、喜久雄がかつて自分を思い出す回想シーンで登場します。古い住宅の佇まいが、芸の世界に入る前の素朴な日常を象徴していました。成功と引き換えに失ったものを振り返るこの場面は、物語に温かさと切なさを加え、観る者に喜久雄の人間性や芸に向き合う覚悟をより深く伝える重要なシーンとなっています。
さらに、過去の思い出を現実を行き来する演出が、物語全体に懐かしさと哀愁をもたらしました。
岩瀧山往生院六萬寺
岩瀧山往生院六萬寺は、物語終盤で喜久雄が自らの芸と人生を受け入れる場面に使われました。静かな山寺の風景が、迷いを超えた境地を象徴しています。華やかさではなく静けさで締めくくられるこの場面は、観る者に喜久雄の成長と覚悟を静かに伝え、「国宝」という作品の核心やテーマを深く考えさせる印象的なクライマックスです。
さらに山寺の荘厳な雰囲気が、人生の重みや時間の流れを感じさせ、映像に深みを与えています。
『国宝』映画のあらすじは?
映画「国宝」は、歌舞伎の世界に身を投じた主人公・喜久雄が、才能と努力、そして葛藤を抱えながら一流の役者を目指して生き抜く姿を描いた物語です。幼少期から厳しい稽古と競争の中で芸を磨き、親友であり最大のライバル・俊介との友情と対立に揺れ動きながら成長していきます。
やがて名声を手にする一方で、成功の裏にある孤独や犠牲、芸に人生を捧げる覚悟を突きつけられるのでした。伝統芸能の厳しさと美しさ、人間の業を描き切った作品です。
最後に
今回は「国宝」映画のロケ地やあらすじを紹介してきました。歴史ある劇場や神社、街並みなどの実在する場所が、登場人物の葛藤や成長をリアルに彩どり、各ロケ地のエピソードと物語を知ることで、映画の魅力や日本文化の奥深さをより深く味わえる内容となっています。




